
この写真の忘れな草 は、震災の募金をした時に下さったものです。
福島の農業高校の生徒さんたちが復興を願い、栽培したものだそうです。
3月に入り、「東北大震災を忘れない」をテーマに様々な特集番組が組まれています。
家族を亡くされた方々、安全を奪われた方々、故郷や職場を失った方々の悲しみは
今も続いていることを消して忘れてはならないですよね。
ただ、私はこんなふうにも感じました。
忘れてはならないのは当事者ではない私たちであり、
忘れたほうがいい方々もいるのではないかと。
なぜなら 人は、苦しみや悲しみが衝撃的であればあるほど、
その衝撃は心に再現されやすく、抱えていると生きていくことが辛くなるからです。
私はさいたま市に避難されてきた方のカウンセリングに携わりました。
その声は、想像を超えるほどの衝撃として私にも伝わってまいりました。
当事者の方々の恐怖、苦しみ、悲しみは はかりしれません。
人は忘れることができるからこそ 前にすすめる。
忘れられたほうが心が救われる時もある、と思うのです。
起こった事実をなかったことにするということではなく、
どうか、当時と同じ苦しみの衝撃がよみがえりませんように。
どうか忘れることができますように… 。
心理カウンセラー 木村純子